Crucial RealSSD
に引き続き、昨年から発売を待ち望んでいた6コアです。そのパフォーマンスを引き出せる環境も万全に揃えて待っていた。
ってゆーか環境は揃えざるを得なかったとも言う。(笑) 詳しくはこちらをどうぞ。
Phenom™II X6
1090T Black Editionは、発売10日ほど前に情報が入り、沼人達と悶々としながら首を長くして待っていた。
行き付けのショップに予約し、5個の入荷のはずであった。がしかし、発売前々日の情報では極端に入荷が少なく、各店割り当てが1個だそうな。
そんな馬鹿なと文句を言っても無い物は無いのだ。結果、他店舗から強奪して2個は確保とあいなった。発売日当日価格は、おそらく日本全国最安価格くらいな勢いで購入できた。頑張ってくれてありがとう!
開発コードネームThuban(トゥーバン)。ハイエンド向けのLeo Platform(Thuban + 890FX/GX + HD 5xxx)の登場だ。
AMDデスクトップ向けCPU初の6コアである。Phenom™II X6
1090T Black Editionの動作周波数は3.2GHz。新機能「Turbo
CORE」(動作周波数を自動的に上げる機能)搭載。AM3、DDR3 1333メモコンと現行Phenom II を継承して6コアとなったのだ。
今まで4コア止まりでintelに良いようにやられてきたが、今回は6コアCPUながら安いという大きな特徴を引っさげての華々しいデビューだ。
さて、インストールであるが、これはもう既存の環境があるので、CPU挿しかえるだけでOK。
普通に起動した。。。様に見えたが・・・
いきなり不具合発生!!!
話に聞いていた「Turbo CORE」設定項目がBIOSに見つからなかったのだ!!!
BIOSは6コア対応を謳う1104なのだが???何故に???
仕方なく約2週間後に出ている1301にアップデートした。
やっと出ました「Turbo
CORE」設定項目。
やっぱり、急なニューBIOSアップは臭いのだ。
「Turbo CORE」とは、IntelのTurbo Boostに似た機能で3コア以上がアイドルならば、定格TDP範囲内で3コアの動作周波数を高める機能。
Phenom™II X6
1090T Black Editionの場合、3.2GHzから400MHzアップの3.6GHzに高める。
でいきなりだけど、今回の「Turbo CORE」のパフォーマンスや如何に!
ストレージあってのPC派のポには、まずこれである。そうです、128GB Crucial RealSSD
C300のクリスタルな結果だ。
Cool'n'Quiet と 「Turbo CORE」をON / OFFしてみると、やっぱりベンチ結果に優位な差があった。
「Turbo CORE」は、明らかに128GB Crucial RealSSD
C300の速度を低下させている。よってポの使い方は、「Turbo CORE」をOFFに決定。(笑)
では、実際の使用面において、パフォーマンスは上がるのか?
他サイトの記事では、3コアと6コアの切り替えのみで、1コアの場合は引き上げないとのことであったが試してみよう。
1スレッドのパイ揉みは「Turbo CORE」の効果を発揮している。「Turbo CORE」動作時には、1スレッドでもコア電圧を1.4V、動作周波数3.6GHzに上げている。
マルチスレッドならどうだろう?
3スレッドまでなら「Turbo
CORE」で3.6GHzを叩いている。
4スレッドになると、「Turbo
CORE」は解除され、通常モードに戻り3.2GHzとなる。
この結果から、1〜3コアまで「Turbo CORE」が動作することが分かった。
またこの結果が物語るものは他にも、その@3.2GHzならばコア電圧は1.224VでOK。
そのA「Turbo CORE」が効いている3.6GHz状態ではコア電圧1.35V以上である。の2点が挙げられる。
よって、これらがオーバークロックをやる上でのプチ・ヒントとなるのだ。
今回のOC目標は4GHz常用である。
常用となるとハードルが高いかもしれないが、チャレンジあるのみ。
上記結果から4GHzだとコア電圧1.45Vくらいか?
ちなみに、このマザーのBIOSは、CPU倍率・コア電圧等の変更は直接キー入力となっていた。
最近はASUS製のマザーを買ってないのでこれには、少し戸惑った。
まずは、倍率20倍のコア電圧1.45Vと勝手に決めておく。
この設定では、フル負荷時のコア温度上昇で70℃オーバーとなり、ブルーバック!
う〜ん、コア電圧高すぎ?とか、やっぱり3.9GHzかなー、とか試行錯誤して・・・結果は、3.8GHzでコア電圧1.3Vに落ち着いた。
ただし、このASUSマザーのM4A89GTD PRO/USB3はASUSよろしくフル負荷時コア電圧を盛ってくれる。
この時、1.3V設定ではあるが、1.33Vくらいに勝手に上昇するのだ。
この自動昇圧が功を奏して、アイドル時1.3V、負荷時1.33Vのコア電圧プチ・Cool'n'QuietなOCとなった。
このCPU個体のVIDは、1.275Vであったので、結局コア電圧0.05V盛った計算になる。
これは、今回の環境・使用状況において、たまたまこうだったと言う結果であり、別の環境で違う個体の場合はまた変わった結果になるのだ。
その理由は、負荷のかけ方も違うし、使用状況もまた違うためなのだ。決して真似して違うじゃないか!とか言わないで欲しい。(笑)
さあ、他のシステムと比較してみよう!
そして、果たして、このOCがどれほどの効果を生むのか?
まずは、955BEとの温度比較。
Phenom™II X6
1090T Black Edition (3.8GHzOC) Phenom™II X6
1090T Black Edition (3.2GHzノーマル)
CPU温度はほぼ同じ。なおMBについては、ケース・オープンとクローズドの関係上違っている。
続いて、Sandra Lite 2010.SP1d
OCすれば、intel のEE軍団(965、975)と同等でタメをはれる実力だ。ただし同じ6コアでも980XはHTが効く分別格だ。
ちなみに現在手持ちのシステムと比較してみる。
Core i7 920 OCは別として、Phenom™II X6
1090T Black Edition (3.8GHzOC)はベストなCPU性能だ。
Phenom™II
X6 1090T Black Editionノーマルと比較してみると19%の性能向上。
続いて、CINEBENCH RELEASE 11.5 だ。
さすがに、Opteronには引き離されているが、intel Core i7 には大差を付けている。ネイティブ6コアの面子にかけて擬似8スレッド(ネィティブ4コア)には負けられない!
OC状態の intel Core i7 920 をもってしても、Phenom™II X6
1090T Black Edition (3.8GHzOC)には太刀打ちできない!!
最後にエクスペリエンス・インデックスを掲げる。
スコアは、プロセッサ7.3->7.6、メモリ7.5->7.6となり幸せー。
以上、6Core IS BEST.
・総括
昨年から6コア!6コア!と騒いでいたが、その性能及び価格は期待していた通りであった。(4GHz常用の夢は破れたが・・・)今回の検証結果からPhenom™II X6
1090T Black Edition (3.8GHzOC)は、同じ3.2GHzのPhenom™II X4
955 Black Editionに対してマルチスレッドに対応したプログラムに対しては大きく性能を伸ばし、OCすれば、intel Core i7
と同等の性能を発揮してくれた。また、Phenom™II
X6 1090T Black Editionノーマルでも負荷が低い処理では、Turbo CORE が効いて、X4 最上位のPhenom™II X4
965 Black Edition(3.4GHz)よりも動作周波数が上がり実質3.6GHzで動作する。一般的にこの使われ方が普通であり、基本クロックは3.2GHzながら現状AMD最上位最速のCPUに値する。
消費電力もTDP125Wで今までと同等。温度的にもほとんど変わらない。さらに安価(¥35,000)であり、ほとんどのAM3互換マザーであればBIOS対応されるので、X4からX6へのステップアップは超お勧めである。
最終更新日 :
2010/05/02