もうこれ以上PCを増やしたくはない。が、事の成り行きで、どうしてもアプリ検証機が必要になった。アプリ検証機と言えども、ポ的にはちゃんとした(謎)ストレージ馬鹿仕様でなければならない。(笑)
と言う理由で、ストレージ馬鹿仕様検証機を仕立て上げる事になった。
検証機のターゲットは?
それほど豪華でなく、そこそこなマシンが望まれる。となると夏に組んだWindows
2000用マシンのM3A UCCが最適では?という結論に至った。
ストレージ馬鹿仕様とは?そうです、今なら絶対SATA3一択なCrucial RealSSDを使う事にある。また今時なUSB3.0も絶対である。
さらに愛着のあるWindows 2000は残して置かなければならないので、OSデュアルブートは必須だ。
これらの要件をPCIe1.0仕様なママンで満たすには、U3S6しかありえないのだ。
2枚目のU3S6であるが、某Zさんには無くて、某Gさんに行ってやっと見つけた。それも最後の1枚だった。
そう、そうなるとPCIe x1ではどうにもならず、M3A UCCに唯一なPCIe
x16スロットを使うことになるのだ。
かくして、再度PCIe x1なグラボが必要となった訳だが、いかんせん需要の少ないPCIe x1グラボは高価である。
ママンが5K弱なのに、グラボが10Kオーバーなんて、とても不釣合いだ!
ママンをオンボの激安ママンに替えりゃ良いじゃん!とか突っ込まないように。それでなくてもU3S6に5K弱もかか
ったのだから。
(基本、Windows 2000機であることからWindows
2000対応のママンでなければならいのもある。)
たかが検証機に10Kオーバーは出せないので、グラボを並べて、眺めながら、しばし模索する。
う〜ん、何とかならないものかの〜。。。
通常は、下位互換なPCIeスロットなわけだが・・・(x16のスロットならば、x8以下の下位のものもOK。)
ジャジャーン!ここで自作魂炸裂な迷案が浮かんだ!
上位互換も有りなんじゃないか?
以前、どこかでPCIe x4のスロットには標準でスロット切り欠き溝のあるものも存在するという事を思い出した。
x4に上位互換が出来るのであれば、x1にも上位互換が出来るんじゃないのか?
ただ、x1スロットにx16のグラボは通常物理的に刺さらないようになっている。
が、刺さらぬなら、刺して見せようホトトギス!
これを実現するには、
グラボのx16端子に切り欠き溝を入れる。 | |
ママンのx1スロットに切り欠き溝を入れる。 |
このどちらかしか手はないのだ。
さて、どちらが最良の選択か?だが・・・
よーく考えよう〜♪ ママンは大事だよ〜♪
ママン5K弱、グラボ3K弱。
これが3K弱の激安バルク・グラボmsi
VN210-MD512
一見グラボの方が3K弱なのでローリスクのように思える・・・が、待てよ!ママンを改造しちゃえば、あわよくば何倍であろうが全てのグラボが使えるようになる可能性もあるのだ。
(あくまで刺せる刺せないだけの事であるから、使えるとは断言出来ない。)
それに、GeForce®
210のPCIe x1グラボは世の中にも存在している。
また、GeForce®
210は確かGeForce9400の置き換えだったはず。64ビットなので、帯域的にはPCIe x1で十分足りるのではないか?
と言うことで、ママンのPCIe x1スロット切り欠き溝化改造に決定!!
前出の写真からも、お分かりいただけると思うが、M3A UCCのPCIe x1スロット
は、結構硬質な感じで分厚く出来ている。これは溶かすしかないな!
準備するものは、はんだごて(またかいっ!)、濡れ雑巾、カッター、はさみ、厚紙(ママン保護用)、ビニールテープ・端子を保護するもの等。
まずは、厚紙を適当に切って、ママンを保護する。(間違ってママンを刺してしまう恐れがあるからね。)
はんだごてを良い加減に暖めて(熱すぎてはいけない。濡れ雑巾等で温度調整を。)、こて先の尖った部分をスロットの下から上に優しく掬い上げる。
するとプチ・ジュワな感じでプラスチックがこて先に付着する。その付着したプラステチックを濡れ雑巾で取る。
これの繰り返しで、少しづつスロットを溶かしていく。
タイミング良くストッパーなる文字が厚紙に書かれているが、偶然のたまもの。決して狙った訳ではない。
首の皮一枚ほどになったら、次の工程へ。
次は
カッターで、その首の皮を、そぎ落とす。
カッターの尖った刃先先端部は、ママン保護のために少し折っておく。
手が滑って、グサッといかないようにね。
カッターは、スロット溝内部の端子に当たらない様に、ハの字にそぎ落とす。
これでPCIe x1の改造は終わりである。
次に、ちゃんとPCIe x1グラボが刺さるか試しに刺してみる。
刺さらないようなら、再度カッターで修正する。
やったぜ!上手く刺さった!
次にむき出しになっているx16の端子にカバーを取り付ける。安全第一!!
カバーを付ける。絶縁物なら何でも良い。
何となくカバー出来ていればOKかと。
空いたPCIe x16には晴れてU3S6を刺す。
そして、SSD達を住まわせる。
Crucial RealSSDとOCZ
Summit
ブートの切り替えは電源ケーブルをトグルスィッチで。
ちょっと触れば簡単にSSDの電源OFFが可能!って、ちょっと怖い!(^_^;)
「電源OFF後、切換すること」と書いてあるのがGOOD JOB!
さあて!お待ちかねの起動ボタンON!!
キター!!x1でもちゃんと出力出来ている!
そしてU3S6も!うん?PCIe
x1 5.0Gbpsと認識してるぞ!5.0Gbpsは良いけど、x1は悲しい。PCIe 2.0じゃないから仕方ないのかも?しれんな。
さらにキター!!!色が出てる。(笑) ここでグラボはx1でも正常に動作していると確信した。
が、パフォーマンスをみてみないと、証明にはならないので、エクスペリエンスの評価や如何に!
デバイスマネージャは、グラボをnVidia
GeForce®
210と認識し、ディスクドライブもCrucial RealSSDを正常に認識している。
GPU-ZのBus Interfaceは、PCI-E x16 @
x1と表示している。また、CPU-ZもLink Widthは、x1。Max Supportedは、x16と表示している。
エクスペリエンスのグラフィックは4.2と評価しているので、どうやら帯域不足も起こさずに動作している模様である。
が、ちゃんと検証しないと気がすまないので、ここでディスクドライブにRaptor 600GBを使い同じ構成でOSをインスコして検証してみた。
結果は以下である。
やはり、エクスペリエンスのグラフィックは4.2であり、x1接続であってもこのグラボVN210-MD512は、Windows
7 Professional上において正常動作していると判断出来る。
そして、目的のストレージのエクスペリエンスは満点の7.9を叩き出している!!
ではどれほどなのか?Crystalな測定をしてみると、
まずまずなSATA3の結果だ。書き込みが少し遅いが、この変態ママンならば、まあこんなものだろう。
これもまずまずなUSB3の結果だ。
以上、今回は大成功だ!!!
・総括
今回
の計画は、迷案が浮かんだところから、成功したら面白いネタになると意気込んで挑戦した。
そのかいあって、結果は大成功となった。まさに今時なパーツを装備したストレージ馬鹿仕様なPCとなった。参考にしたい方は、是非参考にしてもらいたい。
ただし、お約束の自己責任でお願いする。このママン改造の荒技は、ハイリスクな割りに必ず成功するとは限らないのだ。
えっ!こんな馬鹿な改造やらねーよ!って。そりゃそーだ。アハハ・・・(^_^;)
最終更新日 :
2010/11/09