昨年末、ローエンドSSDが物凄い勢いで値下がりして行った。それこそ毎週の様に価格変動があった。
最終的にはポが住んでいる田舎でさえも6,000円を切って5,990円で投売りしていた。これは買わない手はないぞ!と思い立ち、購入意欲が一気に湧き上がり各社の32GB
SSDを買い漁ったのだった。
これは全PCスピンドルレス化計画を遂行するのにまたと無いチャンス!!
と言い訳を作り自分に言い聞かせながら、あちこちのショップを回ったのだった。
まず手始めに物色したのは、昨年の9月頃に購入したSUPER★TALENT MasterDrive
MXの後継機種であるSUPER★TALENT
MasterDrive
OXを購入した。
御馴染みの化粧箱である。
SSDの概観もMX(右側)と全く変わってない。
裏のシールを見てOXである証の32GBとなっていた。(笑)
ガタイはプラスチックであるが、ネジ部はしっかり金属で作られている。
|
お次は、TRANSCEND TS32GSSD25S-Mを購入した。購入したショップは某○OAである。 |
|
|
|
|
|
お次は、CFD Jシリーズ(CSSD-SM30NJ)を某GWで購入した。 |
|
|
|
|
|
|
さて、ベンチ結果や如何に!徹底比較じゃ!
まずはクリスタルなベンチだ。
SUPER★TALENT MasterDrive OX(FTM32GL25H) | SILICON POWER SP032GBSSD650S25 | TRANSCEND TS32GSSD25S-M |
Seq. Read 150 MB/sec (max) Seq. Write 100 MB/sec (max) Access Time 0.1 ms MTBF +1,000,000 hours |
読込速度165MB/s(MAX) 書込速度95MB/s(MAX) |
最大読出し123MB/秒 最大書込み60MB/秒 MTBF: 1,000,000時間 |
|
|
|
OCZ Core Series V2(OCZSSD2-2C30G) | CFD Jシリーズ(CSSD-SM30NJ) | SUPER★TALENT MasterDrive OX(FTM32GL25H) |
Read: up to 170 MB/sec Write: up to 98 MB/sec Seek: <.2-.3ms MTBF 1.5 million hours |
最大Read速度 155MB/s 最大Write速度 95MB/s |
Seq. Read 150 MB/sec (max) Seq. Write 100 MB/sec (max) Access Time 0.1 ms MTBF +1,000,000 hours |
|
|
nForce680iな環境にて測定。 (IDEのドライバは入れてない) 公証値Seq. Read 150 MB/sec (max)のSSDが ICH10環境下で実測155MB/sec nForce680i環境下では実測169MB/secとなった。 確かに環境が違えば転送速度は変化している。 この結果からもRead170 MB/secも有りえるのだ。 |
コントローラーについては、これら製品は全て同じ物を使っている。ファームウェアの表記がとても似ている事から、恐らくは同じ物をそのメーカー用に直して提供しているのであろう。
転送速度は、一様にほぼ公証値を満足している。が、SILICON POWER
SP032GBSSD650S25とOCZ
Core Series V2(OCZSSD2-2C30G)の読込速度165MB/sとRead170
MB/secに関しては少しオーバーか?と思ったので、他の環境なら違いが出るかもしれないと思い、nForce680iな環境下にて測定してみた。
結果から、やはり誤差以上の違いが出ている。
各メーカーは、それぞれ違った環境で測定している。全く同じ環境は考え難い・・・要するにSSDの性能は、その環境に大変左右され易いということなのだろう。
また、MTBF(平均故障間隔)が100万時間以上(OCZに至っては150万時間)を謳っているのは大変心強い。SAS
HDDのそれと同等だと言う事である。それもその筈で、HDDには回転部品が有るが、SSDはそもそもその様な物理的に壊れる要素を持ってないから当然ではある。
ここまで書いてるとSSDは良い事尽くめのように感じられるが、頻繁な書込みが生ずると、書込み遅延が発生し、世に言うプチフリ(プチフリーズ)が起こるのもこのMLCなローエンドSSDの特徴でもある。ポ的な使い方では、複数のファイルを同時にダウンロードした場合に、このプチフリを体験している。普段はそれほど感じないのである。
MLCチップ書込み回数は、SLCチップの10分の1なので単純に寿命が10倍短くなってしまう。これを少しでも回避しようと策を講じた結果、プチフリが発生するようだ。世の中上手く出来ていてHDDはローリスク・ローリターン、SSDはハイリスク・ハイリターンなのだ。
このプチフリを回避するには、RAIDが効果的だと言われる。RAIDする事でプチフリが緩和されるのだろう。結果体感するほどではなくなると言う事かも。
ではSSDのRAIDパフォーマンスは如何だろうか?
RAID0をするべくSSDを6台用意した。大人買いの理由である。(笑)
さあ!やるぞ!!と起動ボタンON直後悪夢が!!!
オーマイガッ!ショートして燃えたのである!
|
|
|
|
この不慮の事故により、結局SSD4台でのRAID0パフォーマンス測定を余儀なくされたのである。
SSD2台でのRAID0 | SSD4台でのRAID0 |
同機種SILICON POWER
SP032GBSSD650S252台での結果 |
|
通常HDD等でRAID0を構築する場合、同容量・同機種である事が望ましい。
が、同じ機種を6台も購入するのは芸が無いと思い、異機種での相性が有るのか?その場合のパフォーマンスに違いが出るのか?も検証してみた。
それが上記異機種2台での結果である。
結論としては、同機種2台との違いは誤差程度であり、異機種でのRAID0を構築しても何の問題もないと思われる。
したがって、SSD6台でのRAID0は異機種でやろうとした訳だ。
結果、異機種4台でのRAID0は思ったほどパフォーマンスが上がってない。それどころか、HD Tuneでの結果を見ると、かなり荒れた波形となっている。
こうして
表にしてみると、この世代のローエンドSSDにおいては、外観は違えどパフォーマンスは誤差程度の違いであり、中身は各社共に殆ど同じ物である事が良く分かる。
また、RAID0構築をすると2台でのRAID0の場合がとてもパフォーマンスが良い。それ以上台数を増やした場合、台数に見合ったパフォーマンスは引き出せない。
さらに、直接は触れてなかったが、4台でのRAID0時にRAIDコントローラーが1台見失ったりして起動しない事があった。
これは実使用において私が経験したことであり必ずなるとは限らないだろうが、今回の電源ケーブル不慮の事故等も予想され、少なくとも不安定な要素となることは間違いないだろう。
以上の事から、実際の使用にあたっては、プチフリ対策も踏まえSSDの最大のパフォーマンスを引き出すには2台でのRAID0がお勧めであると言える。
・総括
読込み性能がほぼ2倍となり、プチフリも起こさないSSD2台でのRAID0はお勧めであるが、RAID機能が無いマザーには使えない。また、SSDは容量当たりの単価が高価であり、万人にはお勧めできない。安心を買う意味でSLCなSSDが最も良いだろうが、まだまだとても高価である。実使用においては、SLCなSSDの更なる値下がりを期待し、ローエンドMLCなSSDを一時しのぎ的に使って行こうと思っている。とか何とか言っておきながら、私はこれからも色々と手を出して行くであろう・・・
最終更新日 :
2009/04/30