コードネーム「RV940」(Barts)
「ATI
Radeon™ HD
6850」です。
5850の継承かと思いきや、さにあらず!HD
5770から一年、Bartsくん何故か8百番台に昇格しての登場だ。
今回HD
6850であるが、表題の通り4画面出力の目的での購入だ。このエコなご時世、さらなるエコ性能を求めるのも悪くはないが、時代に逆行する4画面出力も一興かと。
今回の6000番台は4画面が出来るとの話を聞いたことがあるので形振り構わず突撃した。
さあ!レビューの始まりだ!
某Zさんで昨年のHD
5770(\20,680)よりも少し安い\19,800での購入だった。
大きさ的には、それほど大きくはない。
左から4850、5770、6850で2世代前の4850よりも小さいくらいだ。
DP、HDMI、DL−DVI、SL−DVIが載っている。物理的にケーブル4つは刺さるな。
2スロット仕様で、補助電源は6ピンが一つ。
ママンよりもボード長が短いため、余裕で収まる。
ポの購入した歴代のHDシリーズの比較表である。
モデル名 | GPU | プロセス | シェーダ数 | コアクロック | メモリクロック | メモリ容量 | メモリ幅 | 消費電力 (TDP) |
|
Idle時 | Load時 | ||||||||
HD3870 | RV670 | 55nm | 320 | 776MHz | 2,250MHz | 512MB | GDDR4 256bit | ?W | 105W |
HD4850 | RV770 | 800 | 625MHz | 1,986MHz | 512MB | GDDR3 256bit | 30W | 110W | |
HD5770 | RV840 | 40nm | 800 | 850MHz | 4.8GHz | 1GB | GDDR5 128bit | 18W | 108W |
HD6850 | RV940 | 960 | 775MHz | 4.0GHz | 1GB | GDDR5 256bit | 19W | 127W |
何れも補助電源(6ピン)1本なエコなモデル達だ。
さあ楽しみなベンチ結果がこれだ。
・3DMark06 ver1.2.0 スコア
各項目のスコアが順調に伸びてますねー。
・3DMark Vantage v1.0.2 スコア
このベンチのスコアも順調に伸びてます。
HIGHで9082と万越えは目前。
とまあ、ここまではintel環境でのスコア。
以下は、ポのメイン機(AMD)との比較を掲載する。
・3DMark06 ver1.2.0 スコア
・3DMark Vantage v1.0.2 スコア
・FINAL FANTASY XIVベンチマーク スコア
・Windows エクスペリエンス インデックス スコア
以上のスコアは、ベンチ用にPhenom™II
X6 1090Tを4.1GHzに上げている。(常用は4.0GHz)
さあ!ここからは!4画面出力に!
調べてみると3画面以上のマルチモニタを実現するには、ディスプレイポートを使わなければならないようだ。
ところが、ディスプレイポートを搭載しているモニタなど持っているはずもなく・・・なら、変換アダプタかましてやれば良いんじゃない?
と言う事で、ディスプレイポート->HDMI変換アダプタを購入した。
クロシコの怪しげな変換アダプタである。正常に動作する保障はないが、致し方ない。
早速検証してみると、この変換アダプタはちゃんと正常に動作したのだ!しかも音付きで!!
これを使ってマルチモニタの検証だーい!!!
と喜び勇んで4画面を構築すべく、変換アダプタ(HDMI)、HDMI、DVI、DVI->D-SUB変換をモニタに繋げて、PC起動!
期待を膨らませて、CCCを呼び出し、確認してみると・・・おやおや!3台しか認識されてなーい!!何で!!!
組み合わせを変えて色々とやってみたが、状況はまったく変わらず・・・
えええーいっ!こうなったら3画面でも構わん!設定してやるぞ!とモニタ3台目を設定後、適用ボタンをクリックすると、2つのうち一台を消せ!と怒られる始末。
どんな組み合わせに設定しても、2台しか設定出来ず!!!マイッタ!!!
この検証から、結局ディスプレイポートはアダプタはかまさず、生で接続しなければ、3画面以上は設定不可能だと悟った。
がしかし!
どーしても4画面出力がやりたいのだ!!!
グラボをもうひとつ追加しかないか・・・そこへ沼の貧住人からTELが・・・「オンボのグラフィックは使えないか?」との事。
そんなん使える訳ないじゃん!ハイブリッド・クロスファイヤー以外で通常のママンはグラボが優先されるはず?
うん?ハイブリッドかー。駄目もとでSurroundViewを有効にしてみるが・・・オンボは全く無反応。
最新の6系グラボじゃねー。そりゃ駄目だわ。撃沈!!
行き着いた所はグラボの追加。ですが、余ったグラボの4850は放出してしまったのだった。(泣)
まあ、拡張デスクトップごときに4850も無いもんだわ!
翌日、またまた某Zさんへ行くはめになった。
さて何をチョイスしようか???
よし!ケースは通気性抜群なLanBoy Air Redだし、ファンレスのボードにしてみよう。そして出力IFは3系統もあれば十分。
価格的に激安で最下位のグラボでも十分事が足りる。
某Zさん店内をさ迷い、玄人志向
RH4350-LE512HD/HSが目に入った。おお!これこれ!ファンレスで安いじゃん!!
速攻でレジに行きお買い上げ!
うーん!マンダム!じゃなくて良さげじゃ!
2世代前の4系の最下位ボードだが、これが良いのだ!
早速、装着してみる。
PCI-eのスロットが離れているママンのおかげで通気性良くしっくり収まった。
もうここまで来ると、結果は分かっているので、ケーブル繋げるのみ!!
ケース後ろのケーブルはエライ事になってます。
PC起動!
ドライバは勝手に当たってくれるし、楽チンじゃ。
御なじみCCCであるが、4台のディスプレイ・アイコンが出てると気分が良い!
素晴らしい!!壮観である!!!
ここで、実際のモニタとの位置ズレが生じていたので、強引に各モニタの高さや左右位置を揃えた。結果、大工仕事となったのだ。ワハハ!
グラボ2枚刺しはx8動作。
各ボードのシングル時のアイドル状態。
アイドル33℃は立派。 ファンレスなの
にFan
Speed 24%っていったい何?
面白い事に、アイドル時のHD
6850はHD
4350よりもコア及びメモリ・クロックが低いのいだ。
これならエコ間違いなし!
とても良い感じである。
ところが、マルチ・モニタ時のアイドルは、かなり温度上昇している。
コア・クロックは250MHzと775MHzを行ったり来たりしている。
ファン回転数は200rpm上がっている。が、10℃以上GPU温度も上がっている。これは、熱を処理しきれてないってことか?
これまた面白い事に、ファンレスのHD
4350の方がGPU温度32℃と大変冷えているのだ。
マルチモニタでの温度なのだからHD
4350の優秀ぶりもこれらから伺える。まあ全体的にはそれほど変化しておらず、精神衛生上宜しい結果なので良しとしましょう。
・総括
40nmプロセスルールのままのHD
6850であるが、何も変わってないどころか、前世代の5系からの改良だけで、よくぞここまで進化させたものだと感心させられる結果であった。
この後に控えるHD69xx系(CAYMAN)がどれほどのものなのか?が期待される。
HD
6850は、HD57xx系からのグレードアップならば買いなお勧めのグラボ
・シリーズだと思います。
最後に、夢の4画面出力は、HD
6850だけでは実現出来なかったが、最終的にはファンレスHD
4350に出会えたおかげで、快適な環境が実現出来た。HD
4350は2世代前のグラボであるが、
ファンレスにもかかわらず温度的にとても優秀でケース内温度的にも空気のような存在となり、HD
6850だけが入っているのと変わらない環境が出来たと言えなくもない。
最終更新日 :
2010/11/22